撮り鉄の言うバルブ撮影はバルブ撮影じゃない?
「夜は駅で○○をバルブ撮影するんだ」と撮り鉄なら言うものだが、そのバルブ撮影は本当にバルブ撮影なのだろうか。
僕も駅で彼らの言うバルブ撮影を行うことがあるが、それは撮り鉄以外の人達が言うバルブ撮影とは違うようだ。
カメラの用語としてのバルブ撮影とは何か。
バルブ撮影はシャッターボタンを押している間シャッターを開けたままにする撮影手法のことを言う。
つまり、シャッターの開閉を手動で制御するということだ。
主に長秒間露出を必要とする夜景撮影などに使用する。
持っているカメラのバルブ撮影モードを使ってみるといいかもしれない1。
では撮り鉄の言うバルブ撮影とは?
彼らは長秒間露出のことをなぜかバルブ撮影と言っている。
もちろんバルブ撮影で長秒間露出をすることはできるが、鉄道撮影でバルブ撮影が必要になることは殆ど無い。
なぜなら明かりがある駅構内ならば自動露出(AE)で十分だからだ。
5秒くらいならバルブ撮影を使わなくても余裕で撮影できる。
SNSに投稿されているカメラの液晶画面などを見るとどう考えても自動露出なのに「バルブ撮影なう」などと言っている人も多い。
信じられないことだが、夜間で駅に停まっている列車を撮影することをバルブ撮影と言う人までいる。
意味が変わりすぎてよく分からない。
ただし、撮り鉄がバルブ撮影を使わないというわけではない。
光跡を撮る時にはシャッターのタイミングを制御できるバルブ撮影を用いるし、光源が殆ど無い真っ暗な環境なら1分以上シャッターを開ける必要もある。
他の撮り鉄のカメラの設定を見る機会があれば本当にバルブ撮影をしているのか確かめてみるのもいいだろう。
簡単に確かめる方法があり、リモートレリーズを使っていなければ100%バルブ撮影ではない。
カメラのシャッターボタンを押せばカメラがブレるし、バルブ撮影でセルフタイマーは使えないからだ。
なぜかセルフタイマーを使ってバルブ撮影(?)をする撮り鉄が沢山いるので念のために書いておく。
最後にこんなポエム(笑)を書いた理由についても言及しておく。
撮り鉄の初心者が何らかの機会でバルブ撮影という言葉を知ることになったとしよう。
初心者がバルブ撮影の意味をインターネットや書籍で調べると本来のバルブ撮影の意味が出るはずだ。
しかし、周りの撮り鉄達は違う意味でバルブ撮影という言葉を使っている。間違いなく混乱することだろう。
そんな混乱する初心者を何人か見てきたのでこれを書くことにしたというわけだ。