さようならレトロ客車
8/26 最後の往復運転
人が多いと思っていた大山路踏切だが、それほど人が多いわけではなかった。
大抵の撮り鉄にとっての「ネタ」なのは1週間後のありがとうレトロ客車だけなのだろう。
この日は爆煙で通過していった。
ここまで煙を出して大山路踏切を通過するのを見るのはゴールデンウィーク以来だ。
復路は大歳駅で夕日に照らされるレトロ客車を撮影した。
これでレトロ客車で8522レが運転されるのは最後になった。
翌日は車両故障で運転取りやめになってしまったからだ。
8/27 SLやまぐち号から引退
引退となるこの日は乗車することにした。
乗客も、見送る人たちもいつもとは違う雰囲気だった。
車内はカメラを持った鉄道ファンの姿が目立った。
いつもは撮影する人も、この日は乗車するという人が多かったのだと思う。
鍋倉駅ではいつも通り長時間停車。
あっと言う間に津和野に着いてしまった。
いつも通りに入換するレトロ客車。
のんびり昼食を食べた後、レトロ客車の発電機が故障したという話を聞いた。
発電機からゴムが焦げたような臭いがするらしい。
津和野駅に行ったらバッテリーを交換して原因を探っている様子だった。
レトロ客車が十分すぎるほどレトロになってしまっているのは知っていた。
冷房の効き具合もかなり弱く、この日も車内は非冷房車のクハ115-608よりも暑かった。
しばらくすると駅で客車が故障したことがアナウンスされた。
仮に修理で動くとしても時間がかかるので、遠方から来た人の為にタクシーとバスを手配したとのことだった。
鉄道マニア的には新山口駅にある予備車をさっさと持ってくればいいじゃんと思うのだが、どうやら予備車はもう動けないとのことだった。
じゃあ35系を・・・って無理に決まってるよね。
突然の故障で津和野駅も大パニックである。
大急ぎで人を呼んで修理を試みるが、結局運転取りやめになった。
暑い夏に冷房なし車両が運転するなんてできないので仕方ない。
結局この日はバスに乗って新山口駅に行った。
10分くらい先行して出た新山口駅行の普通列車よりも早く新山口駅に着いた。
一応津和野駅から臨時列車を出すと聞いたのだが、バスで十分人を運べたのかやめたそうだ。
9/2 ありがとうレトロ客車
この日がラストラン。
篠目駅で新旧客車が並んだ。
駅の周辺は見ての通りの大賑わいである。
駅のホームは入場規制がかかり、駐車場所も制限された。
しばらく停車した後、新型客車になったSLやまぐち号が先に発車して、ありがとうレトロ客車だけが残った。
発車したときに風が吹いてしまって煙が流されてしまった。
いつも以上の爆煙だったのが災いして何も見えなくなってしまった。
9/6 中線に留置される
翌日の廃車回送のために夕方には新山口駅の中線にレトロ客車が留置された。
本来ここにレトロ客車が来ることはありえないので、確実に廃車回送があるということを知らされた。
9/7 廃車回送
ついに廃車回送当日になってしまった。
この日の天気は大雨で、山口県内のローカル線は運休になってしまった。
一方山陽本線は遅れることなく平常通りに運行していた。
前が見えなくなるくらいの大雨でも廃車回送は予定通り行われた。
しばらくすると雨は弱くなり、厚東駅では楽に撮影できた。
ちなみにここで撮った理由だが、35系の試乗会と同じ構図で撮りたかったからだ。
宇部駅で停車することを利用して、その先の小野田駅で撮影した。
雨は再び強くなり、カメラは大雨に晒され1、撮影者はずぶ濡れ2、スマホは水没した。
大雨の中レトロ客車は去っていった。
僕がレトロ客車を見たのはこれで最後になるだろう。